TOEICは、採用や昇進の場面にて、その人の英語力を客観的に示すための指標として使われることが多い。そのため高スコアを所持していれば、就職や転職の際に大いに役立つ。私は就職活動のためTOEICの勉強に励み(2021年4月に勉強開始)、2022年1月には925点を取得することが出来た。

留学経験の無い私がどのようにして925点を取得したのか、この記事では勉強法や意識してきたことを紹介させて頂きたい。順を追って話していこう。
私のプロフィール
★プロフィール★
- 受験当時の英語学習歴
➡約7年(中学1年~大学2年生になるまで)。といっても英語に特別力を入れていたわけでもなく、学校の授業で英語があるから勉強していた程度。 - 留学経験
➡もちろんナシ。正直考えたことも無かった。 - 文系?理系?
➡ゴリゴリの文系。 - TOEIC受験を決めた流れ
➡大学に入学してからというものの、部活動や勉強に励むわけでもなく、ただただ酒を浴びるように飲む毎日….このままでは就職活動で大敗を喫する!と危機感を覚え、大学生活で1つくらいは頑張ったことを作ろうと、大学2年生の4月に受験を決意。
プロフィールをご覧頂ければ分かるように、私は至って普通の人間であった。そんな私が一念発起し、TOEICの学習を開始することに!
925点までのロードマップ
次は、受験を決意した2021年4月(大学2年生当時)から受験までに具体的に取り組んだことを、時系列順に解説する。(使用していた教材については、後ほど詳しくご紹介する)
2021年4.5月
右も左も分からぬまま受験の決意をした私はまず情報収集をしようと、「TOEIC 勉強法」や「TOEIC 何点 スゴイ」「TOEIC 就活 何点から」などと必死に検索しまくっていた。すると以下のことが分かった。
- リスニングは比較的勉強の成果がでやすいが、リーディングが鬼門
- とにかく時間が足りないらしい
- 履歴書に書けるのは600点からだが、上場企業を目指すには800点程度必要。
- 800点を取得するには、1日1時間勉強して8カ月程度かかる
上場企業への就職を夢見ていた私は、以上を踏まえた上で、最終的な目標を「大学3年生の5月までに800点以上を取得」とした。(大学3年生の6月頃から就活がスタートするため)そのためにまず自分の現在地を知ろうと、受験してみることに。早速2021年6月の試験を申し込み、勉強スタート。
受験まで1カ月と少ししか無かったため、「単語を思い出す→市販の問題集を解きまくる」の流れで勉強を進めることにした。(大学受験の名残で元々知っていた単語があったため、それを思い出す作業を重点的に行った)金のフレーズで単語を一通り頭に叩き込み、問題集へ。最初は全く解けない・時間も全く足りないで大変だったが、1カ月ほど勉強し続けると、なんとか同じパターンの問題は正解出来るようになってきた!
この時1日の勉強時間は2時間程度。30分で単語学習・残りの1時間30分で問題演習を行っていた。
2021年6月
あっという間に本番がやってきた。「正直まだ詰めきれていないよ….」と思いながらも試験会場へ。初めての受験は非常に緊張したのを今でも覚えている。リスニングはイヤホンではなく会場のスピーカーで流されるため、普段とは感覚が違う。対策をしておけば!と後悔。
試験中は、無我夢中で問題を解いた。前日にしっかりと睡眠をとっていたこともあり、1カ月半の勉強の成果はひとまず発揮出来たかなという感じ。ただ制限時間内に最後まで終わらず、残り1割くらいの問題は適当にマークシートを塗りつぶした….
さて結果はどうだろうか。約2週間後、オンライン上で結果を確認する。結果は650点!!うーーーん、そんなもんだよなと。初めての試験にしては上出来か。目標である800点までは150点届かなかったため、すぐさま再受験を決意。
2021年7~10月
再受験を決意したものの、直近で試験を受けてもまた前回と同じような結果になる。どうせならたっぷり時間を取って、自分が納得のいくまで勉強をしてから受験しよう!という考えに至る。
そのため約半年後の2022年1月30日に受験を決定。点数を上げるには自分の弱みを潰していくのが近道であると思い、受験を終えての反省点と今後の対策を書き出してみた。
- 時間が圧倒的に足りない
➡リーディングで本文を読むスピードが遅く、単語学習の反復も足りていないと感じた。問題集を解く回数も今よりもっと増やして、問題に慣れる必要がある。- 単語学習を1日30分、次の受験日まで欠かさずに継続する。
- リーディング専用の問題集を購入し、Part6.7(長文問題)を1日で必ず1題ずつ解く。
- Part5の短文穴埋め(文法)が壊滅的に出来ない。
➡正答率が低く、足を引っ張っていた。そういえば文法の勉強を全くやっていなかった。重点的に取り組もう。- 文法専用の問題集に取り組む。1日10問はマストで継続する。
- リスニングで、全く聞き取れない問題があった。
➡800点以上を目指すのであれば、さらに精度を上げる必要がある。リスニングの勉強量を増やそう・英語に耳を慣れさせよう。- リスニング専用の教材を購入する。1日30分は英語だけを耳に入れる時間を作る。移動時間を活用し、問題数をこなす。
さてやることが決まったら、後は反復!継続!するのみ!ということで、以下の教材たちと共に頑張ることにした。(教材別にどんな所が良かったか、等の評価は後ほど)
単語:TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ

リーディング(文法):TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問

リーディング(長文):TOEICテスト新形式精選模試リーディング

リスニング:スタディサプリ TOEIC対策コース

この時1日の勉強時間は3~4時間程度。30分を単語に充て、リーディングとリスニングを最低でも1時間ずつ。ただ私はリーディングよりもリスニングの出来に危機感を覚えていたため、リスニングをプラスで1~2時間取り組む毎日。
□リーディングの具体的な勉強方法【2021年7~10月】
間違えた問題がある度に、「なぜ出来なかったのか➡読み取れなかった部分が見つかる➡その理由は?文法が理解出来なかった?単純に語彙力不足?➡理由に応じて文法帳や単語帳を活用し、理解するまで学習」の流れを確立していた。
さらに長文の中で見たことが無い単語や熟語が登場する度に、ノートに書き留めその日の終わりに復習を行っていた。
□リスニングの具体的な勉強方法【2021年7~10月】
スタディサプリ(TOEIC対策)でひたすら問題を解くことを意識した。間違えた問題を自動で振り分けてくれる機能を活用し、普段の学習と同時並行で間違えた問題の復習を行っていた。また私は大学の通学時間が電車で片道1時間程度だったため、その時間をほぼ全てリスニングの学習に費やした。(リスニングは画面を注視しないため乗り物酔いになりにくく、継続して学習出来た)
2021年11~12月
約3ヶ月もの間これだけ徹底して勉強していると、少しずつ効果が現れてくる。文章を読むスピードが格段にアップし、精度は別にしてもリーディングの時間が足りないことは無くなった。リスニングも大分安定してきた。Part3.4は各会話・トークに設問が3つあるが、そのうち2つは安定して正解出来るようになった。リスニングを通しで解いても、7~8割は正解出来るようになった。
そしてこの頃、もう一段階レベルアップするために、自分の課題と対策を挙げてみた。
- リーディングの精度の低さ
➡解くスピードは申し分無いが、一方で読み落とし・抜け漏れが多すぎる。ひどい時は、長文の設問5問中4問間違えてしまう。- まだ解く問題量・単語学習の量が足りていない。1日のうち、リーディングを勉強する時間の比率を大きくしよう。リーディング6割・リスニング4割くらいのイメージ。
- リスニングの詰めが甘い
➡8割は安定して取れるようにしたい。勉強の成果は出ているため勉強法自体は間違っていない。
この時の勉強時間は1日3~4時間程度。何も予定の無い日は10時間をTOEICの学習に費やすことも。1日の配分は、リーディング2~3時間・リスニング1~2時間。
□リーディングの具体的な勉強方法【2021年11~12月】
やること自体は7~10月と変えていない。ただ長文や文法を解く時は必ず、時間を計り自分にプレッシャーを与えていた。時間に追われる環境でこそ正確さを発揮する必要があると感じ、その練習をひたすらに行った。
□リスニングの具体的な勉強方法【2021年11~12月】
こちらもやることはほぼ変えていない。1週間に2回はPart1~4までを通しで解いていた。
2021年1月~2022年1月31日
試験日まで最後の1カ月間は、ひたすらに実践練習を積んでいった。単語学習はルーティーンとして継続しつつ、1週間に2回は通しで試験を解いていた。この頃の1週間のスケジュールは以下の通り。
- 月~木
➡まず通しで解いて、その翌日に「前日の復習&間違えの多い単元を重点的に対策」を行っていた。 - 金~日
➡11~12月と同様の勉強法で、リスニング・リーディング共に底上げを図る。
他にも試験当日の対策として以下のことを行っていた。
- スピーカーを使用してリスニングを行う。
➡本番は体育館のような場所で、スピーカーで音源が流されたためその対策。
(会場によって異なる可能性があるため、自分の会場を確認して頂きたい) - 家ではなく、自習室など集中出来る場所で問題を解く
➡当日の試験会場は当然だが家では無い。緊張感を持って解く練習をする。 - 試験時間にベストコンディションで臨めるよう、体調を整える。
➡私は試験時間が午前中であったため、試験の時間帯に1日のうちでベストの集中力を持ってこれるよう、調整を行った。
「ここまでやれば後悔はしないだろう」と思うくらいの準備を行った。こうして当日の受験に臨み、自分のベストを発揮することが出来た。徹底的に弱みを潰していく勉強法により、当初の目標である800点を大幅に上回り、925点を取得した。
「超厳選!コレだけやればあなたも900点越え」オススメの勉強教材
さて、留学未経験の私を導いてくれた教材たちを紹介させて欲しい。私のオススメは、1つの参考書をとことんやり込むことだ。どこに何が書いてあるか記憶してしまうくらい徹底的に取り組むことで、本当の実力が身につくと考える。今から勉強を始めよう!と意気込んでいる方は必見。
単語編
TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ
TOEIC対策と言えば!大定番の一冊。結論、コイツが最強。1冊で全て完結すると言っても過言では無い。一通り単語を覚え、その後は実践で出てきた分からない単語をその都度調べるという流れが良いだろう。
★こんな点がオススメ★
- 目指す点数ごとに単語が分けられているため、初心者から上級者まで幅広く対応している。
- 税込み979円とコスパが良い。
- 各単語の派生形や熟語まで学習出来る。
リスニング編
スタディサプリ TOEIC対策コース

スタディサプリのTOEIC対策コース。私は主にリスニング対策でお世話になっていた。リーディングの演習問題も豊富に用意されているが、画面を長時間注視すると体調の悪くなる私には合わなかった….それが平気な方は、リスニング・リーディングの両方を万遍なく学習出来るだろう。
★こんな点がオススメ★
- リスニング強化に最適と言われる、シャドーイングとディクテーションの機能が充実している。
- 収録されている問題数が多く、実戦経験を積める。
- 通勤・通学などのスキマ時間を活用出来る。
- 基本的な文法や解き方の動画講義があり、初心者も無理なく学習を進められる。
※「シャドーイング」「ディクテーション」とは?
- シャドーイング:英語の音声を耳で聞くと同時に発音する勉強法。
- ディクテーション:英語の音声を聞き取り、その場で書き取る勉強法。
リーディング編
TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問
Part5対策には必須の1冊。高得点を狙うならば、文法問題での取りこぼしを少しでも抑えたいところ。ボリュームのある1冊だが、やり込み次第では正答率を大きく伸ばすことが出来る。
★こんな点がオススメ★
- 解き方の解説➡トレーニング➡実践問題と進む構成になっており、納得感を持って進められる。
- 問題数・バリエーション共に文句なし。
TOEICテスト新形式精選模試リーディング
リーディングの実戦経験を積むには最適の1冊。100問×5回分が収録されている。
★こんな点がオススメ★
- 問題数が豊富なのはもちろん、解説が非常に丁寧で分かりやすい。間違えた問題への対策が一目で分かる。
- 長文のバリエーションが豊富で、難関と言われるPart7(長文問題)対策に役立つ。
最後に
何より大切なのは、「まずやってみて、何が出来なかったのかを分析して、その対策に取り組む」の流れを高速で繰り返すことだ。(PDCAサイクルと呼ぶ)このサイクルが確立出来れば、後は無心で学習をこなすだけであり、精神的に楽になる。
最初はミスの連発で学習を続けるのが嫌になるかもしれないが、根気強く継続していれば必ず成果は現れる。少しずつ成果が表れてくれば学習するのが楽しくなってくるだろう。共に英語学習に励もう。
最後までご覧頂きありがとうございました。